奥歯を失ったら!インプラントを選択するメリット・デメリットを解説

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奥歯を失ったら!インプラントを選択するメリット・デメリットを解説

こんにちは。茨城県取手市にある歯医者「One's歯科クリニック」です。

  • 奥歯を失ったら!インプラントを選択するメリット・デメリットを解説

奥歯を失ったあとに歯を補う方法として、入れ歯、ブリッジ、インプラント治療があります。この中でもインプラント治療は、入れ歯やブリッジにないさまざまな特徴があります。

今回は、奥歯をインプラントで治療するメリット・デメリットについて解説します。

 

奥歯の重要性

 

成人の歯は、親知らずを含めて32本存在し、前から3番目の歯までを「前歯」、4番目以降の歯を「奥歯」といいます。奥歯は専門用語で「臼歯」と呼び、前から4番目・5番目の臼歯を「小臼歯」、6番目・7番目・8番目の臼歯を「大臼歯」と呼びます。

臼歯には物を細かくする作用があり、臼歯を1本失うと物を噛み砕く効率が40%低下するといわれているのをご存じでしょうか。物を細かくする機能以外にも「ハ行」や「ラ行」などの発音にも大きく関わっています。

奥歯は、日常生活を行ううえで非常に重要な役割を担っているのです。

 

インプラント治療のおおまかな流れ

インプラント治療を始める前に、虫歯や歯周病の有無の確認を行います。また、骨の状態などを見るためにレントゲン撮影やCT撮影も行います。これらの検査結果をもとにインプラントの埋入方向や本数など検討し、治療計画を立案するのです。

治療計画の作成後に治療を行いますが、一般的なインプラント治療は、2回の手術に分けて行われます。

1回目は「インプラント体」と呼ばれる歯の根っこに相当するものを顎の骨に埋め込みます。インプラント体と顎の骨が結合したことを確認したら、インプラント体に「アバットメント」と呼ばれる歯の土台を結合する2回目の手術を行います。その後、型取りを行い土台に被せ物を装着し、インプラント治療は終了です。

奥歯をインプラントにするメリット

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ここまででインプラント治療の大まかな流れについて説明しました。次に、奥歯をインプラントにするメリットについてか解説します。

 

噛む感覚が天然歯に近い

 

インプラントは、歯の根っこに相当するインプラント体を顎の骨に直接埋め込みます。そのため、物を噛んだときの感覚が直接顎の骨に伝わるため噛んだときの感覚が天然歯に近いといわれています。

 

健康な歯を傷つけない

 

インプラント以外の歯を補う方法として、入れ歯とブリッジがあります。入れ歯やブリッジを入れるためには健康な歯を削る必要があります。

一方で、インプラントは顎の骨に直接埋め込むため、ほかの歯を傷つけることなく装着することができます。

 

違和感が少ない

 

入れ歯は、隣の歯に金属の金具を引っ掛けることで装着します。そのため、入れ歯は自由に取り外しができるというメリットがある一方で、安定性が低いというデメリットがあります。

インプラントは顎の骨にインプラントを埋め込んでいるため、入れ歯に比べて安定性が高く、違和感が少ない傾向にあります。

 

骨の吸収を抑制できる

 

一般的に歯が抜けた状態を放置すると、歯から顎に刺激が伝わらないため顎の骨の吸収が進行します。入れ歯やブリッジでは、顎の骨に刺激を与えないため顎の骨の吸収を抑えることは基本的にはできません。

しかし、インプラントでは物を噛んだ時の刺激が直接顎に伝わるので骨の吸収を抑制することができます。

 

奥歯をインプラントにするデメリット

 

次に、奥歯をインプラントにするデメリットについてご紹介します。

 

治療費が高い

 

入れ歯やブリッジは保険が適用されるため、治療費を抑えることができます。

しかし、インプラントは自費診療のため、治療費が高額です。インプラントの相場は1本あたり30〜50万円といわれています。顎の骨量を増やす手術が必要になった場合は、この相場よりさらに高くなるため注意しましょう。

 

治療期間が長い

 

入れ歯やブリッジは、1か月程度で歯が入ります。

しかし、インプラント治療では、インプラントと骨の接合する期間が必要です。歯が入るまでに6か月ほどかかることが多いでしょう。

 

精神的な負担が大きい

 

インプラント治療では、歯ぐきの切開や顎の骨に穴をあける手術が必要です。そのため、ほかの治療に比べて身体的にも精神的にも負担が大きくなるといえるでしょう。

 

定期的なメンテナンスが必要である

 

インプラント治療後、日常のブラッシングが疎かになったり歯科医院での定期的なメンテナンスを受けなかったりすると、歯ぐきとインプラントの境目に汚れが溜まります。この汚れが原因で「インプラント周囲炎」と呼ばれる炎症が起こることがあります。

インプラント周囲炎が重症化するとインプラントを支えている骨が溶ける可能性がないわけではありません。これが原因で、インプラントが脱落してしまうこともあるのです。

 

奥歯をインプラントにするときの注意点

 

インプラントは外科的な処置をおこなうため、さまざまな注意点があります。以下、奥歯をインプラントにするときの注意点について解説します。

 

骨量が少ないと治療を受けられないことがある

 

インプラント治療では、顎の骨にインプラントを埋め込むため骨の量が少ないとインプラント治療が受けられないことがあります。

骨が少なくなる原因には、歯周病や加齢などさまざまな要因が挙げられるでしょう。

しかし、骨が少ない場合でも、顎の骨を増やす「骨造成術(こつぞうせいじゅつ)」を行うことでインプラント治療を行えることがあります。

 

上顎洞炎のリスクがある

 

前から5番目や6番目の上の歯の根っこの先には「上顎洞(じょうがくどう)」と呼ばれる空洞が存在しますが、インプラントを埋入する際に上顎洞を傷つけてしまう場合があります。これが原因で、上顎洞に炎症が起きる「上顎洞炎」を発症するケースがあるのです。

上顎洞炎になると、鼻詰まりや物を噛んだときに痛みが出ることがあります。

 

神経損傷のリスクがある

 

下顎には「下歯槽神経(かしそうしんけい)」と呼ばれる神経があります。下歯槽神経は、お口の周りの感覚を支配しています。

下顎の臼歯部のインプラント治療を行う際に下歯槽神経を傷つけると、お口の周りの感覚が麻痺することがあります。

 

血管損傷のリスクがある

 

顎の骨の周りには、さまざまな血管が存在します。特に、下顎に存在する舌動脈は大きな血管のため、インプラント治療時に傷つけると大量出血を引き起こしてしまう可能性があります。

場合によっては、出血した血液が顎の下の粘膜に溜まり、呼吸困難になることもあるでしょう。

 

禁煙を行う必要がある

 

タバコの成分には、血管を収縮させる作用があります。この成分の影響で、手術により傷ついた組織に十分な血液を届けられない可能性があります。

傷の治りが遅くなる原因になりますので、インプラント手術を検討されている方は禁煙をおすすめします。

 

全身状態によっては治療できないことがある

 

インプラントは外科的な処置をおこなうため、全身状態がよくない場合は治療ができない可能性があるでしょう。例えば、糖尿病の場合は、血糖値のコントロールがよくないと傷が治りにくくなったり、治療後に感染するリスクが高くなったりする可能性があります。

インプラント治療を行う際にリスクが高いと想定される疾患がある場合は、かかりつけの医師と連携を取りましょう。疾患の状態が落ち着いたあとにインプラント治療を開始することがあります。

 

まとめ

  • 奥歯を失ったら!インプラントを選択するメリット・デメリットを解説

今回は、奥歯をインプラントにするメリット・デメリットについて解説しました。

奥歯は前から数えて4番目以降の歯のことを指し、奥歯のことを専門用語で「臼歯」と呼びます。臼歯は、物をすりつぶす作用があり、ハ行やラ行の発音に深く関係しています。そのため、1本でも臼歯を失うと、物を食べにくくなったり滑舌が悪くなる可能性があるのです。

臼歯をインプラントにするメリットは、よく噛める、違和感が少ない、健康な歯を傷つけずに治療ができるといったことが挙げられます。

一方で、治療費が高額になる、神経損傷や上顎洞炎などのリスクがあるなどのデメリットも存在します。骨が薄い場合や、感染症や傷の治癒不全などを招く基礎疾患がある場合は、インプラント治療ができない可能性もありますので、歯科医師によく相談しましょう。

インプラント治療を検討されている方は、茨城県取手市にある歯医者「One's歯科クリニック」にお気軽に相談ください